高校見学の真髄はクラブ見学にあり…。我が子が受験に、進学に向き合ってくれないとお嘆きの親御さん、大丈夫ですよ‼️
柔道でもやりにいくか…。
そうつぶやいた言葉にすぐさま反応して学校見学を申し込む妻。
ハウルの高校進学の為の学校見学の申し込みだ。
最近、レモンは骨折に加えて、九度を越える発熱とあまりリズムに乗れてない感がするのだが、本人はケロッとして大好きな
優里様
の歌を熱唱している。
多分ご近所さんにはご迷惑をかけているかも知れませんが、本人は真剣に熱唱しております。
どうやら学校でも歌っているらしく、最近の好きなこと一番は恐らく
カラテ
ではなく、
カラオケ
ではないかと思うほど毎日熱唱なのだ…。
こちらの耳も麻痺しているものだから、レモンの声が聞こえないと寂しい、歌声が聴きたいなぁ…と思うほど麻痺している。
そんな中、一方の漢、ヤマト(ハウル)はと言うと行きたい高校もコレと言って決まらず、受験だからと言って空手を辞めることもなく、また親もそれ程ヤイヤイ言わない。
まぁ、どこか高校へは行くだろう、行ってくれるだろう
って感じ。
妻は元々賢い人で若い頃は顎尻おやじとは正反対の人生を送ってきている。
お勉強もそこそこ良くできたみたいだ…。
名のある国立大学をご卒業されているしね。
それに反して顎尻おやじは、
遊んで、遊んで、やりたい事をやって
って感じで、高校もお勉強をせずに行けるところで、且つ高校生活も勉強せずに学校生活を有意義に送れるところという感じで選んだだけ…。
家が貧しかったので当然
公立高校、自転車で通えるところ
という感じで選んで進学。
高校ではやりたい事、やらなければいけない事があったので、それを思い切りやったって感じ。
お勉強はどこへやら…。
そして皆んなが就職する中で、数人だけ大学に行くという選択の中で
高校出てすぐに働く勇気がない、
時間が欲しい
体が大きくなってきたので大好きな格闘技をしたい
と言う理由で当時、有名ボクシング選手が卒業されていた四流大学へ進学。(学校名は在学生や卒業生に迷惑をかけるので書かずにおく。)
まあ、そんな感じで夫婦で成人になるまでの人生の経過がかけ離れているだけに、
学校や、進学
に対して考え方が違うのだが、以前にも書いた様に妻は
教育ママゴン
に育てられたことから、
子供にはそんな思いをさせたくない
伸び伸び育てる(伸び伸びしすぎだが…)
勉強しろと余り言わない
と決めていた様で、何故か出来のいい妻と出来の悪い夫は結婚後、子育てのベクトルは同一化していた。
しかし、その反面伸び伸びしすぎた、いや、完全に伸びきってしまった
子供達
は進学等には一切興味なし。
なんなら高校行かなくても…。
って感じ。
そんな感じで育ってしまい現状、ハウルの初の進路指導や三者懇談で妻が
先生から切れキレのアッパーカット
を喰らった様で帰宅後アホな夫に
「私が経験してきた学生生活で聞いたこともないことばかり先生に言われた」
「ヤマトの将来って大丈夫なん、心配や」
「やばい、やばい」
と今までの伸び伸び教育を改める事まで言い出して…。
まあ確かに妻の若い頃の学生生活から伺えるに
価値観
と言う点で言えば全く違う路線に行ってしまっている子供を不安に思うのは仕方がないのだが…。
そんな妻に顎尻おやじは、
「大丈夫、死ぬわけじゃないから」
「ドクターと教師は悪く見積もるのが専売特許」
「なんとかなるよ」
「信じてやろう」
「彼らの生きる力を…」
と言葉を並べかけても、なかなか妻の固定観念を覆すまでには至らない。
それはそれで仕方がないのだが、せめてハウルに、
この高校に行って〇〇がしたい
と心底思って貰いたいと親ながらに思う。
意味もなく学生生活を過ごさせる
無駄な時間な浪費
に我が子の青春時代をさせない為に、
バカ親
なりに思うのである。
そして顎尻おやじなどは経験した事がない、高校見学に行った。
これまで、
〇〇高校の空手部(当然、伝統派)
〇〇高校のトレーニング部(今流行りのウエイトトレーニング部)
等行って、今度は
〇〇高校のボクシング部
にも学校見学という名のクラブ体験に行く予定なのだが、先日は
〇〇高校で柔道部
を体験してきた。
学校見学は当然、学校説明会や校舎の見学などあるのだが、そう言ったものには一切見向きもせず、ただただ
クラブ
を体験するだけの学校見学である。ハウルにとって、クラブ選びにおいて
そのクラブが強い弱いは関係ない様だ…。
そのクラブの雰囲気はどうなのか、その競技が面白いのか…
ただただそれだけを感じる為に行く。
他の高校生とはちょっと違う感じもするのだが、何せ自分がそう言った学校見学の経験もなく、模試すら受けた事がない顎尻おやじに取っては正直なところ、
こんなもんなんかなぁ…
まあ、ええか
ええご縁もあるやろう…。
ってな感じで連れて行っている。
先日の〇〇高校の柔道部のクラブ体験に申し込んだのは妻であるが、妻はレモンの学校の行事の参加で行けず。
顎尻おやじだけで行くことになったのだが、時間ギリギリに〇〇高校の柔道部に入って行くと顧問の先生が
「顎尻さんですか、おはようございます。」
と笑顔で和かに迎え入れてくれる。
全く昔のイメージの柔道部の顧問の対応ではない…。
そして、
「道着準備してますので、こちらに来てください…」
と言われたのですが、
「柔道未経験ですが、私が昔使ってた柔道着があるので、それを持ってきました」
と伝えて、先輩の案内で更衣室にハウル一人案内された。
そして顧問の先生が
「あの〜卓球部って聞いているんですけど、息子さん卓球部なんですか…??」
と妻が申込の際に書いたのか、所属のクラブを知っている。
私はその顧問の先生に負けないくらいの笑顔で
「はい、卓球部です。」
と答えた。
私自身、卓球という競技は余り知らないしハウルの試合も二試合程見に行かせてもらったぐらいで、全くズブの素人だが、あれだけ上にも、横にもデカい卓球選手は見た事がないので、顧問の先生が確認するのも無理はない。
そんな感じでクラブの輪の中に入ったハウル。
クラブ体験者はハウルを含め4人で他の3人は柔道経験者で黒帯を巻いている。
ハウルは古い柔道着だが着こなしは悪くない。
普段の空手着よりは厚手のものではあるが、着せられている感が全くないのは体格のせいか…。
準備体操から始まり、前回り受け身へと繋がって行く。
できない事も当然多いのだが、割とついて行っている。
横に先輩二人が付いてくれ、あれこれ指導してくれているのだが、ハウルの動きを見て
うん、うん
と頷いている。
ハウル自身の体が動き、なんとか皆さんについ行こうとしているのが分かる様だ…。
そして慣れない準備運動やら受け身を見よう見まねでやり通し、
寝技へ。
まずは、基本の
袈裟固め
から習っているようです。
そして互いに寝た状態から抑え込みの練習です。不器用なハウルは先輩に必死になって教えてもらっているのですが、ハウルが上になって寝技を習っているのですが下になっている先輩は必死の形相。
「顎尻くん、君、体重なんぼあるの??」
「えらい下やと苦しいんやけど…」
と先輩方。
「たぶん、93、4キロぐらいかと…」
と言うと、これはやって居れないと言う感じの顔をしている先輩方。
ハウルが下になればなればで暴れ狂うハウルを必死の形相で抑え込む先輩。決して余裕綽々とは行かない様だ。
それでもプライドを見せて上手く体の中心を捉えて
猛牛ヤマト
を抑え込む。
柔道の技術を身をもって体験するハウル。若干ニヤけている。
そして、次は投げ技。
背の高い者が使うと有効な
大外刈り
などを習っている。
投げるのはさすがに不器用さが目立つ。
逆に先輩方に投げられない様には必死に抵抗するが、やはりそこは
柔よく剛を制す
で巨体ヤマトを投げ倒す。(優しくではあるが…。)
そして乱取り。
その段になって顧問の先生がハウルに近づき、互いに組んだところ
顧問の先生が
「見てて思ってたが、何もかもデカいなぁ…。」
「パーツがデカい。」
「それに重い、ほんまに卓球部か??」
と言いながら顎尻おやじを見て笑う😆。
そして二、三指導した後、顎尻おやじの所に寄ってきて、
「いやぁ、背が高いだけでなく、立派な体格されてますね。
「中学生とは思えない…」
「しかし未経験で何故?柔道を体験に??」
と不思議そうに聞く。
その質問に間髪入れずに
「高校生活で彼が何か夢中になれるモノを見つける為に来ました。」
「それが柔道なら、良きご縁になるならと思って来させて貰いました」
と顎尻おやじが言うと、顧問の先生は
ニコニコ
しながら稽古に戻って行った。
そして汗だくになったハウルの柔道初体験の2時間弱の練習が終わった。
疲れ切ったハウルが近づき、
「やばいは、汗だく。」
「みんな汗だくやで」
「あんな小さな女の子でも、俺を投げよる‼️」
「凄いなぁ、柔道って…。」
「握力が半端なく疲れたわ…」
と満更悪い感じではないようだ…。
そして、最後に顧問の先生に一つ聞いてみた‼️
「先生、ここの柔道部は雰囲気がいいですね。」
「なにせ、明るいですね」
と顎尻おやじが言うと顧問の先生が
「昔の柔道部のイメージではダメですよね」
「そんな雰囲気でやってたら、此処にいる子、みんな辞めちゃいますよ」
と笑いながら答えた…。
そして、顧問の先生、指導してくださった先輩にお礼を言って道場を後にした…。
「ハウル‼️どやな、柔道は…。」
「全く違う格闘技やけど…」
と言うと、ハウルが
「なかなかエエ雰囲気やった…」
「柔道、ええなぁ…」
「空手で殴って、蹴って、そして柔道で投げて、関節極めるって最強やな」
「楽しかったわ…」
と額に汗が残るハウルが言った…。
そして、食堂や学校の先生の説明、校舎の見学など一切せずに帰った。
なんの為の学校見学かはわからないのだが、
高校で何か夢中になるモノを見つける為の旅
が終わった。
ハウルは一体、どこの高校で何をする道を選ぶのだろう…。
そして、この土曜日には顎尻おやじも密かに楽しみにしている
〇〇高校の名門ボクシング部
にクラブ体験に行く。
果たしてどうなることやら…。
それでは、また…。つづく。
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