勝てない…

空手

アディダスカップ関西最終予選、奈良大会‼️

 今年のハウルの目標は…

  正道会館主催‼️アディダスカップ本戦に出場、決勝進出

を目指す事と決めていた。

レモンも去年はアディダスカップ本戦に出場できていないので

  アディダスカップ本戦出場

を目標としていた。

その為には、関西における

 最終予選である大会奈良大会

は、なんとしても勝ちたい大会である。

そして、

 K-1の有名選手

が会場を訪れるとのことで、会場は熱気で包まれる予想された。

 そんな中、朝一、奈良の

   ロート奈良第二武道場

に向かった。開場の時間に到着するも、他の競技もたくさん開催されているためか、ほとんど

 会場の駐車場は満杯

であった。

 紙一重の差でなんとか直近のコインパーキングに入庫できたのも

   奇跡

と言うぐらいに車がごった返していた。

顎尻おやじより会場に来るのが遅かった方は、いかに車を停めたのだろう…。

 そんな心配をよそに会場に入ったところ、

 すでに選手と観客で会場は 

  平日の朝の通勤列車

ぐらいに満員である。

 荷物を置く場所を確保するのも大変なほど…。

そして、なによりも

  

が全く動いてなく

 冷房が効いていない

のだ…。

立ってるだけで 

 汗が噴き出る

のだ…。

暑さに弱い

 

は、すでに

 蒸し風呂状態の会場

にやられ、

 ねぇチュー❤️しよう‼️(熱中症)アラート

危険信号の顔をされていた…。

暑いのが得意な私でさえ汗だくで、

 今日の試合は暑さとの戦い

になるなぁ…とも思っていた。

 そんな中、汗だくであるが 

 涼しそう余裕をこいてるがいた…。

  ハウル

その人である。

何故なら本日の大会、

 不戦勝

念願アディダスカップ本戦権利を獲得したのである。

ハウルの今年の目標は

 アディダスカップ本戦、

に出場し、

 決勝戦まで勝ち上がり

 YouTube撮影される事。

としているハウルは、嬉しくて仕方がない…

 戦わずして勝つ…

 俺って素晴らしい…

孫子の兵法まで持ち出す有様

 受験生にも関わらずハウルの様にデカくて、暇な奴

が居なかっただけなのに…。

それだけなのにウキウキしているのだ…。

 これでは、あかんわ…

と思いながらも、そこは子供‼️仕方がないか…と割り切る顎尻おやじ

 それよりも、勝たせなければいけないがいるのだ…。

 それは、レモンである。

そんな浮かれた兄の横で

 レモンは少し緊張気味

 更に暑さにやられている感じがする。

確かに暑い…し、レモンは暑さに弱い傾向がある…。

 に似ている感じがする…。

2階の観覧席から下を見下ろすと、会場には、

正道

 青帯モンスター

  山下くん

がアップしている姿が見られる。

 それにしても、アップ場もいっぱいで、下に降りてレモンをアップさせなければと思うのだが、あまりの人と、暑さでこちらのやる気まで削がれる。

すでに親が、

 アップアップなのだ…

そこで、

 ハウル、お前の力でレモンを勝たせてやれよ‼️」

ハウルに告げてアップ用にミットを手渡す。

 何も言わずにレモンと下に降りるハウル

 顎尻おやじもその後に続く。

若干1階の方が涼しいか…。

 ハウルがアドバイスをしながらアップをしているレモンであるが、やはり暑さに負けて、いつもの様に追い込めないでいる。

 集中力もない様にみえる…。

 水分補給をしながら少しづつ慣らしていく感じでアップを進めた。

は既に2階観覧席で

 動かざる事、山の如し…

と決めているようであった。

 そして、レモンの試合10試合前に一同揃って試合コート近くへ。

コート近くだともっと暑いのだ…。

そして山となっていたが一言、

 「今日も、私、セコンド無理。心臓痛い…」

と滅多に弱音を吐かないがセコンド拒否。

 レモンの緊張が伝わっているのか…。

 それとも変な験でも担いでいるのか…。

 俺がセコンドについてもお前がついても変わりはない…と思うのだが、逆らうと怖いので申し出を好意的に受け取る顎尻おやじ

 だからセコンドは顎尻おやじハウル。映像係は、ではなく

 そして初戦を迎えた…。

 コートに入るレモンを見るに、それほど緊張でカチコチと言う感じではない。

 

ここで少し、正道会館試合の説明をしたいと思う。

 これはあくまで顎尻おやじ主観も入っているのでお許しいただきたい。

ルールと言うか試合展開と言うか…、他の大会とは試合展開が違うのだ…。

 ⭕️両手での一瞬の押しはOK(掌底での攻撃と見なされる。)

 ⭕️背中や、腰、肩などに手を掛けて技を出してもいい。

   所謂、カケがOKなのだ。

 ⭕️選手同士が近づきすぎて絡まって手を挙げても審判は解いてくれない。

   自ら両手で押すなどして距離を取って攻撃する必要がある。

 ⭕️下段や突きなどで場外に出したとしても他の大会よりは評価が低い。

 ⭕️上段を評価するので、上段蹴り、特に上段膝蹴りを狙っている子供が多い。

 ⭕️上段を評価するので、他の大会よりは下段が少なめである。

 ⭕️上段膝蹴りを警戒するので、アップライトに構える子が多い。

と言う特徴が見られる。

その中でも技術的な点で、

 両手での押し

や、

 一瞬のカケ

を利用した攻撃が出来るかがポイントにもなる。

 だが、これを練習に入れすぎる他の大会などで出てしまうと反則注意となるので、これだけに特化した練習もしにくいのが特徴だ。

話戻して。

 だからと言う訳ではないが、ウチも正道会館用の試合対策をして出場している訳ではない。

 そこでレモンはどんな戦い方をするのか見ものだった。

 両者見合う形で試合が始まった。

 相手選手は多分一度戦ったことがある選手か?

 レモンの突きから始まったファーストコンタクトであったが試合開始早々

 嫌な予感…

がした。

 時折、レモンが上段を狙うのだが、これが空回りするのだ。

 ガップリ四つで戦う時のレモン

でなく、

 フワフワして決定打がない時のレモン

なのだ。

やはり上段を狙う子が多い中、

 自分も上段で…

と思っているのか、

 無理に上を狙いに行く

悪い展開になっている。

そして上を狙いすぎるが故に

 腰が浮いて

しまって、相手選手の突き蹴りに押される始末。(後でレモンに聞いたのだが、何一つ効いた攻撃はなかったそうだ…)そして後半、

 相手は上手く 

 両手の押し

などを巧みに使ってレモンを後退させて攻撃する。

セコンドのハウル

 下から攻撃する様にアドバイス

を大声で送るも、どうしても後退し攻撃も後手に回ってしまう悪い展開に…。その展開を打破する為にまた、

 上を狙うが…。

更に空回りと、ほとんど

 良いところを出さず

タイムアップ

となってしまった。

 セコンドに入っていたオヤジも、檄を飛ばす勢いもなかった。

練習していた

 

も少し空回りしていた感がある。

当然、

 相手選手に旗が全て挙がった。

ただここで、いつもと違ったのはレモン

 

がなかった…。

いつも試合に負けると涙目になって泣き出すのに…

 レモンが何故か泣かない…。

 泣いて欲しい訳では決してない、なんなら泣くな‼️とそう思ってきた。

 それなのに泣かないと泣かないで心配なのだ…。

 親と言うものは、おかしな生き物

である。

 

 しかし、これでレモンは中学生になり一勝もできず…

 全試合、全敗‼️

記録更新

 勝てないのだ…。

親がどれだけ頑張っても自分自身が扉を開けない限り、決して勝てないのは

 百も承知

ではあるのだが…。

 勝たせてやりたい…

 せめて一勝

となるのがバカ親の心理…

 ダメな親勝てないレモン

 負の連鎖が続く…。

そんな悪い展開と暑さにやられて、負のピークを迎えていたの号令で、その後の

 Kー1選手

 ブレイキングダウンの選手

とのイベントは見ずに帰ることになった。(選手の皆さんが試合会場を一回りするのは見ることができたので顎尻おやじは納得)

 そんな雰囲気の中、帰宅すると顎尻おやじスマホがブルった

私が上げた、レモンの負け試合のインスタグラムを見て

 元全日本チャンピオン

  DM

を送ってくれた…。

 そのDMには、

  まだまだこれからです。

  勝てない時期は誰にでもありますし、

  目の前に全力を尽くしながらも諦めず、

  先を目指しましょう!!

と記されていた…。

 そのDMの件を、次の日の朝、レモンが学校に行く前に伝えた…。

 「お前の為に(まあ、顎尻家の為にかなぁ…)、

  あの⭕️⭕️選手が、こんなDMくれてるで」

 「諦めず、頑張っていこや‼️」

と言うとレモンも少しだけ、ほんの少しだけ、

 ニァ

としたような表情を見せた。

 そして仕事場に向かった顎尻おやじ

試合に負けた次の日の 

 出勤の辛いこと、辛いこと…。

(だいぶん慣れてもきたが…)

でも、心なしか、このDMレモンだけでなく顎尻おやじの足取りを軽くしたのは、言うまでもない。

それでは、また…。つづく。

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