文部科学大臣杯 第17回 JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会出場、東京の旅!!

空手

初めての全国大会、初めての東京での空手試合。家族で参戦!!

 ハウルが出場権を得たことから、初の東京での試合!!初の全日本大会と初物づくし…。これを家族で参戦。レモンは出場権ないものの、「行く」と言うので妻も一緒に四人で参戦。気合い入れて東京旅ですわ。

 JKJOの大会

は、いつもの出場大会より、何か格式がある。

   色々な意味で厳しい大会

ではあるが、それだけに未来を感じる。同時開催の大学生のフルコンタクト空手道選手権大会も同じく、未来を感じる。フルコンタクト空手って高学年になるにつれて、残念なことに

    辞めていく

その一つは未来がないから…。高校のクラブでフルコンタクト空手がある高校って殆どないし…。大学も

    伝統派

の空手より組織的なものが貧弱なような気がしていた。それに大学のフルコンタクト空手の大会がまずない、なかった…。だから子供達からすれば未来がないのよね。例え続けても、柔道や剣道のように先生になって教えるなんて道もない…。オリンピックの道もない…。まして社会人として続けていく未来も描けないでいるのが現状だ。

 それに光を見出すべく

    JKJO

と言う組織が、よき方向へ導こうとしている感がある。たぶん、大学選手権なんてあったら、大学行きたかったって空手家多かったのではないだろうか…。

 話戻して、そんな大会に出場のため、始発の新幹線でいざ、東京へ。四人でサンドイッチやら鰻??弁当に唐揚げ??弁当買い込んで、東海道新幹線へ。顎尻おやじとハウルは3回目の東京行き。新幹線始発もなれたもの…。あっと言うまの2時間半。新幹線は快適…。(飛行機は怖いから…。高所恐怖症)

 大会は日曜日、土曜日からの前のり込み。始発で来なくても…、と思われるかもしれないが、それはそれ貧乏人の浅はかな考えというか、大会の為だけに花の都大東京へ行くのは勿体無いって感じ。そして土曜日は妻の提案で 

 ディズニーシー

へいく予定だったが、急遽、妻の独裁?で、いや妻の英断で急遽、

 スカイツリー

へ行くことに…。しかし、これが大変。顎尻おやじは高所恐怖症!!極度の恐怖症。

 5階の建物

以上の高さは、

 天国!!

いや、

 地獄

と一緒。それぐらい怖い…。それやのに、

 幸せなネズミの国

から

 地獄に登らせれる…。

って考える、辛い。確かにハウルもレモンもそして妻も、ネズミの幸せの国や、幸せな海では100%楽しめないかもしれないのは、想像できるけど…。妻も並ぶ根性なくなってきてるらしいけど…。でも

 地獄は辛い。

それに顎尻おやじは

 過呼吸気味で心臓バクバクする。それぐらい怖い。それなのに、それなのに妻は、

 「もう、インターネットでチケット購入した」

と素早い対応。こんな時に普段とは違うスムーズな手配素晴らしくない…。

 前々回、ハウルと来た時は怖くてあがらなかったのに…。

と思いながも東京駅から押上駅で降車した。 

 そして、見上げると、そこには地獄が聳え立っていた。仁王立ち。腹立つぐらい背が高い。それを見て嫌らしいハウルとレモンは

 ニヤニヤ

と笑いよる。顎尻おやじが高いところ、

 怖い…。

ってのをよく知っている。親の弱点突く二人。挙げ句の果てに、

 今日も、テッペン。

 明日もテッペン。

と素晴らしいキャッチフレーズが出来上がるほど…。明日のテッペンはエエねんけど…。今日のテッペンは怖い。そんな事を感じているとハウルが、

 「なんで、そこまで怖いの…。??」

とこれまた嫌らしい笑いを含みながら攻めてくる

 

 「この世に絶対はない。こんなデカイものでも、地震で倒れるかもしれんし、エレベーター落ちたら…。」

と言っているだけで怖くなって…。トホホ…。

 そしてとうとう無理やり三人に手を引っ張られて、350メートルの高さまで約1分で連れて行ってくれるという天国への??エレベーターに乗った。(もっとゆっくりと行かんと危なくないの??)エレベーターがガラス張りだったら怖いから目を瞑ってのる。妻がレモンに、

 「お父さんの、手を繋いだり…。」

と変な優しさ。レモンは

 「俺、気持ち悪いからイヤ…。」

と最も現実的でストレートなお言葉…。レモンらしい直球…。そして、怖い怖いと思って下向いて乗ってたら、ハウルが手で無理やり顎尻おやじの目を開けさせる残酷な漢。父親虐待…。そんな顎尻おやじの可哀想なところを、5、6歳くらいの子供が悲しい目で見つめる…。辛い…。半世紀以上も生きて、この辛さ…。後半世紀もすれば、(もっと短いかぁ?!)もっと高いところ行くんやから、好き好んでこんな高いところ行かなくて良いのに…。

 と考えていたら、耳も痛くなるわ、心臓バクバクしてくるわ。

  なんか、初恋みたい…。(どんな初恋しとるねん…。)

あっという間に、地上350メートルの世界。一歩踏み出したら、立ちくらみ…。ハウルが戦う前日に俺がなんでこんなに戦わないとあかんの…。壁から離れられへんし。なんか、ずっと揺れている感じがするし…。三人は、アホみたいにガラス越しに

 花の都大東京

を見物中。妻が、

 「お父さん、本当に天気もいいし、良く見えるでー」

と呑気な事を言ってくれる…。ハウルもレモン

 キャッキャ

言っている。俺が壁沿いを、ご老人が歩くように歩いていると、ハウルが

 「なに、腰落としてんねん屁っ放り腰が

っと、チャチャを入れてくるが、

 「お前さんが試合で腰落とさんと、棒立ちくんやから俺が見本見せてる…」

と言うのがやっとの顎尻おやじ。

そうこうしていると、優しい優しい妻が、

 ニヤァ

として、二人に

 「さあ、もう一つ上に行こうか、お父さんも連れていくでー」

っと言いよる。後100メートルも高い世界。

    もうええ、もうええ

と心の中で叫ぶのに、優しい妻は、

 「もう、チッケト買ってるし…。」

との厳しいお言葉。また、天国のエレベーターに乗らないとあかん。次のエレベーターはガラスで見える部分もあるとか…。これ以上目を瞑られへん…。と思っているうちに、三人に拉致られるようにエレベーターに…。

   30秒位で着くらしいで

誰かがそう言う。誰が言ったか目を開けれない顎尻おやじは分からない。心の中では

 もっとゆっくりと安全に行ったらエエのに…。

と心配。でもあっという間に、一段と天国に近い場所へ。それぞれ一斉に観光客がエレベーターから降りて天空から東京見物へ。私は恐々一歩、一歩噛み締めるように歩く。ハウル曰く、

   腰抜けとる…。」

らしい。

 挙げ句の果てに地上450メートルのところか、地上350メートルのところにあるのか、恐怖の余り忘れたが、

     床がガラス張り

見たいなところに行って、レモンが顎尻おやじの腰を押す。

 「お前、勝ちたくないんか、自分に負けるんかぁ…。」

といつもの顎尻おやじの口調を真似て言いよる…。腹が立つが、怒れない。その上、ガラス張りの上にレモンが立って踊っている。それを見るだけで顎尻おやじの心臓は、

     キュー

ってなる。怖い、恐怖。股の間、こそばい…。どう表現していいか分からん怖さ…。その後はハッキリ言って記憶がない。

 その高い高いところから、エレベーターで降りるのも恐怖。もうエエ。その恐怖から、やっと逃れたと思ったら、歩いて

 浅草

まで行って散歩でもしようか…、って三人で言うてる。まあ、

 地上なら、どこでも行ったるでー

って心の中で思っているが、上空で相当力を入れていた顎尻おやじは、すでにヘトヘト。

 宇宙から帰ってきたスペースシャトルの乗組員のよう(知らんけど…。)だ。しんどい、つかれてる、妙に喉乾いている。それなのに歩くとは…。トホホ…。浅草での話は別の機会に話すとして、浅草から宿泊ホテルに。その後、夜ご飯へ。この辺もカット、別の機会に…。

 そして、運命次の日の朝。試合当日、どえらいことに…。なんとハウルが

 「頭痛い…。腹減らんから朝飯いらん…。肩も凝っているようで気持ち悪い…。」

と言い出す。食いしん坊万歳のハウルが朝ごはん要らんって言うのは、相当ヤバイ状況。頭痛に肩も凝っているなんてハウルの体調が相当悪い時の状況。熱はないがヤバイ…。

 そして、ハウルの荷物も全て顎尻おやじが持って、雨の中、

    代々木第一体育館

へ行った。イヤな予感しかないが、良くなると信じるしかない。降る予定ではなかった雨にあい、会場に入るのにも相当並んで入った。体も濡れ、すでに家族もハウルもお疲れモード。一人、レモンが荷物を余分に持って元気でいてくれている。妻もハウルの症状が心配で下げムード…。

 本来なら、並ぶ人の数、代々木第一体育館の外観の素晴らしさと大きさ。

こう言ったものに感動するはずだが、今、家族には余裕がなかった。(昨日、顎尻おやじをイジメた罰かも…。)そんな中、会場内に入ると…、家族四人が試合会場を上から見て、

    ウワァー

と叫んでしまった。凄い数の選手が試合会場、アリーナを埋め尽くしており、すでに各々でアップを始めている。凄い広さとアリーナに敷き詰められた

    赤のシート??

が家族四人を圧倒した。そして、ところにより3、40人ぐらいであろうか集まって、勝利を誓った円陣を組んでいる。それら全てが我々を圧倒した。今まで見たことない数の選手。会場。毅然と並べられたお偉いさんが座る椅子。どれもが、そのどれもが我々の想像を超えてきていた…。その心の叫びが先程の 

    ウワァー

になったのだ。多分、この時点で体調が悪いハウルも、それを心配した家族も

 会場に飲み込まれていた…。

果たして、どんな試合となるのだろう…。第一試合は開会式から70数試合後。昼も越え夕方近くになる予定。この緊張感の中で持つのだろうか…。

    これが、全日本大会。

全日本と言う名前に違わない雰囲気と会場。圧倒されていた。どうなることやら…。

   それでは、また…。つづく…。

  

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