神のような爺ちゃん(育ての親2)

家族

顎尻おやじのローモデル??

 皆さんにはローモデルはいますか?私には実質的に両親が居なかったので、親と言うもの、特に、どのような父親になるべきか、なりたいのかって言うのがよく分からなかった。まあ、当然と言えば当然であるが、私が今演じている??父親ってのは、爺ちゃんがモデルかな。

 反面教師なんてのもあるから、こんな親には成りたくないと自分でしっかりとした親像をお持ちになって、それに向かって頑張っている、頑張ってきた人もいるでしょうね。私も半分はそうかも知れませんが、爺ちゃんが基本的に手本となっているようです。お酒を飲む以外はね。

 

 それではウチの爺ちゃんの話。ウチの爺ちゃんは不思議な人でね、この爺ちゃんの話をすると本一冊ぐらいできるって言っていいほど、色々と面白い人。基本的には、凄い真面目な人でね。婆ちゃんと一緒で、辛抱強いな。ええ意味でも悪い意味でも、昔の人は辛抱強い。見習わなあかん

 それでも以前のブログにもあるように、酒には弱い人やったな。お酒には本当に滅法弱い人。放っておいたら朝から晩まで呑んでる人でね、決して酒には強いとは思えなかったが、飲み方がエグすぎた。一見してね、高級なお寿司屋さんで出てくるような湯呑みでね、そこに、なみなみとお酒を満タンに注ぐの。満タンにね。

 それをさ、水に割るでなく、氷を入れる訳でもなく、多分、安物の焼酎やったと思うんやけどね、それを一気に飲み干すの。一気に。そして、すぐ様、

       プファー

って息を吐くの息をね。

 そしたら、すぐに畳の上でゴロンって寝るの。アテも要らず気持ちが良いくらい、アルコールのみ。酒でもウイスキーでも焼酎でもビールでも、それこそ料理酒でもアルコールやったらなんでもエエ人やったわな。本人曰く、小学生ぐらいから呑んでて、すでに

 「喉は酒で焼き切っている」

なんて良く言ってましたわな。

 あまり外で呑んでくる人ではないようで、お姉ちゃんが居るような酒場にも行っている感じはしたことなかったな。本当にアルコールが好きって感じでね。それを呑んで畳の上に横になるのが趣味って感じやった。ホンマに好きやったんやろうなあ。

 外で呑んでこないから、余計にね、家では酒乱と言うまでには至らんやろうけどね、婆ちゃんには、キツく当たっていたように思うね、子供ながらに…。そう言うのはええ思い出やないなあ。

 けど、爺ちゃんの悪い所は、そこだけ。だから他人様からしたら、「なんて良い人や」って感じでね。また、そこに婆ちゃんが腹を立ててたね。

  「ええ顔しとる」

ってね。

 昔の人は皆こんなもんかな。お人には優しいんやが、妻には厳しいって感じですね。それでも婆ちゃんは良く耐えてたな。

 今頃、天国で仲良くしてて欲しいと思うんやけど、どやろ??婆ちゃんには、叱られるかな。

  「あの世に行ってまで、爺ちゃんと一緒にせんといてって…。」

 仕事も真面目で、定時には帰ってくるし、子供の世話もする。ひとりで居たら料理だってして自分で作って食べるし、掃除も小まめにする。決して酒を呑まなければ、大きい声も出さない温厚の極みって人やった。また、

   良く物事の見えている人

でね。色々と教えて貰ったな。確実に顎尻おやじの血となり骨となっているよ。

 そんな爺ちゃんとの想い出は、妹に聞いても一緒っ言うと思うんやがね。爺ちゃんの給料日にくれるお小遣いの贈呈式??まあ、ただ単にお小遣いを爺ちゃんから貰うんやが、爺ちゃんが給料日に帰って来た時に、

          「気をつけーーーー。」

ってデカイ声がかかると、俺と妹は、その辺でゴロンと寝てても、爺ちゃんの前で、ちゃんと気合い入れて

          起立

するのよ。起立。そしてその後、爺ちゃんが

          「礼」

って大声でかけるので私達二人は、深々と頭を下げるのよ。それこそ大王様にでも頭を下げるようにね。まあ、言わないけども、

          ハ、ハー

って感じよ。そこで、一人づつね、お小遣いを貰うのよ。お金をね。多分、1,500円だったと思う。学年が上がると少し値上がりした記憶があるが、これって高校生ぐらいまでやってたかも知れないなあ。恥ずかしいけど、今ではエエ思い出ですけどね。

 爺ちゃんは、良く物事を教えてくれてね。顎尻おやじに、

 「ウチは貧しい家やけど、人間はな、人は施さないとアカン。」

 他人に与えないと。」

 「それも、要らない物をあげるなんてしたらアカン。人間見られるで…。」

 「お前が欲しいって思う物をあげるんや。」

て言ってたな。ここ数年、お金に関する本などを良く読むようになっているんですが、お金持ちも爺ちゃんのこのような言葉を良く使ってますし、それを実行しているようです。

それこそ、タクボンと二人で生きていくと決めた時の言葉もそうだった。まさしく、

        逃走ではなく闘争を取れ

って教えてくれた。

 これを書いている今ちょうど、テレビのブラウン管から

   MOROHA

の歌声が聴こえる。魂っていう強い物ではなく、奏でるって言うほど優しい物でもない。

   ネクター

って曲??。ええなー。顎尻おやじの幼少とよく似ているなあー。

 一度、みなさん聴いてください。

             心で

     ネクターって今でもあるのかな、うまいジュース。懐かしいなあ

     俺も、教えれるんやろうか、子供達に…。

     難しいな…。

                        つづく…。

 

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