子供の教育って大変やね。
何やかんや言って子供って親の言うこと聞かんよね…。(親の言うこと聞く子が良いとは言えんけどね。)
タクボンを育ててる時にね、当然、ある程度の年齢に(って言っても子供やけどね)なったら親の言うことは聞かんのよね、困ってしまってね。ある時、顎尻おやじは空からお告げがあったんよ。(知らんけど…。)それでね、ある事を閃いた。
タクボンに気づかれぬように、手紙を書いて置いておいた。
まあ、全文は覚えて無いんやがね。
俺は鬼だ!!(先に名乗る丁寧なオニ!!)
最近見てると親の言うことも聞かずにワガママ言い放題だ。
そんなことでは、ダメだ。爺ちゃん、婆ちゃんの言う事はもちろん、
お父さんの言うことも聞いて、真面目に育ちなさい
さもなければ、俺様が地獄に連れて行くぞーーー。
鬼より!!
ってな感じの手紙を書いて置いておいたの。
そしたらさ、小学校低学年ぐらいやったと思うんやけどね、タクボンは真剣にその手紙を読んでね、
「鬼から手紙がきた」、
「鬼から手紙がきた」
嬉しいのか怖いのか微妙な感じになって、タクボンがちょうど保育園で節分の鬼をビビっていたとこを思い出して、顎尻おやじが渾身の手紙を鬼を名乗って書いたのよ。それで鬼がチョッピリ怖いタクボンは家族の言うことを聞いて学校の用意をしたり、自分で出来る身の回りのことを真面目にすることになったのよ。
鬼の手紙効果覿面
やりますなー鬼さん!!って思ってたの、初めは。
でもね月日が経つとその効果も薄れてきてね、また何もしなくなったのタクボン。それに困った私の妹が一緒に子育てしてくれてたんやけどね。私が留守の時に、鬼の手紙を妹が書いたのよ。妹が。
それをねタクボンが知らずに、また読んだのよ。
(ちなみにタクボンは純粋やからサンタクロースも中学生になるまで信じていた。なぜなら顎尻おやじが変装したサンタが家に来てプレゼントをくれたことがあり、全く顎尻おやじだと気づかなかったから、ずっとサンタさん信じてた。なんてエエ子や、タクボン。)
そしたらさ、内容は私の留守中の話で全く知らないんやけど、話では私が書いたように鬼から身の回りの自分で出来ることはしなさい、家族の言う事は聞きなさいって感じの事を書いたらしい。そしたらね、その手紙を見てね、タクボンがブツブツと言うらしいの。
「なんか変や、この手紙。」
「鬼って書いてあるけど、鬼じゃない気がする…。」
って言うてたらしい。それを聞いて慌てた妹は
「やばい、バレる」
って思ったらしい。
そしたらタクボンが、私の妹に(要は、叔母に)
「この鬼の手紙、嘘の手紙や、誰かが僕を騙そうとして書いている。」
って言ったそうな。(エライ)そして妹が
「なんでそう思うの??」
って恐る恐る聞くとタクボンが
「手紙に書いてあることは一緒やけど、字が違う。」
「今回の字は、前の手紙と違って、なんか女の子が書いたような丸い字や」
って鋭い気づき。(天才や!!)妹はそれに負け時と、
「その手紙は、メスの鬼からや」
って間髪入れず言ったらしい。そしたらタクボンまた信じて、
「ヤっバアー、メスの鬼まで家に来よる」
って言ってたとさ。その話聞いて余りにも純粋すぎるタクボンを後ろからギュッとしてやった。また少しだけやけど、エエ子になった。短い期間やけどね。
その後、中学に行ってすぐぐらいに、タクボンと一緒に風呂に入った時に、たまたま鬼の話や、サンタクロースの話になってね、もうエエやろうって思って、バラしたの。
「実はな、家に一度来たサンタクロースって俺がガレージで変装してなったサンタで当然本物ではないねん。あの鬼の手紙も初めの手紙が俺で、後からメスの鬼が書いた手紙は俺の妹が書いたの…。」
そしたらタクボン目が点になってね。
「うわぁー 親ってこっわー(怖い)」
って言いよりましたわ。そして一人ずっと風呂場で大爆笑してました。
鬼の手紙おしまい、おしまい。
つづく…。
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