ハウルは不戦勝で勝利。レモンは先日の優勝から一転、どうなることやら…。
本日は3戦目。ハウルは対戦相手が居なく、すでに不戦勝が決まっている。レモンは先週の優勝で弾みがついているが、どうなることやら。今日は結構大きな大会の予選会。当然初出場。本日は妻がお盆で帰省。その為、セコンドに子供達が嫌がる方が登場。
そう、顎尻おやじの妹である。
なにせ、この女、顎尻おやじの実の妹であることから地声がウルサイ。今までハウルとレモンの空手の大会に何度か来て応援しているが、スマホに残っている試合の映像を見返すと、これまた
エグい
声のデカさである。顎尻おやじ譲り。
声援に品がない。
兄妹揃って。
だから子供達が嫌がるが、ハウルとレモン二人のサポートをするとなると、一人ではなかなか大変なのである。荷物番やら受付やら駐車場もなければ先に降りて段取りをしないといけない。
早速、ハウルとレモンから
「今日は大声で応援するのは禁止やで」(正確にはセコンドにはつけない)
と釘を刺される妹。
わざわざ休やのに甥っ子の為に、まぁ我が子みたいに思っているんやけどね、一緒に住んでいるからね。それでも二人の為に時間を取ってくれるのは有難いし、助かる。だから四人で
いざ、出陣。
ここでハウルの状況説明。今日の大会は大きな大会の予選会であるが、ハウルの年齢、階級では誰も対戦したいという子供がいないので、不戦勝らしい。試合がないことから参加費を返してもらうか、大会の参加費を運営側に払ったままで、大きな大会の本戦に行くか、ハウルに聞いたところ、
「本戦の大会に行きたい」
と弱いくせに、その辺りはハッキリと意見を主張する。
素晴らしい。
決断である。よって、本日は勝ち名乗りだけで試合はなく、実際は大会運営側と接触して本戦への切符をもらうだけ。よって本日は気楽。だからレモンのセコンドを邁進できる。たまには弟孝行しないとね。兄ちゃんらしく振る舞って欲しいと願う父である。
だからハウルは気楽。
少し余裕ぐらい見せてる。レモンはやはり緊張気味。さてさて、どうなることやら。
ところで対戦表はどうなっているか??と見てみますと、なんとワンマッチ。いわゆる、いきなり決勝戦。これに勝てば、ハウルと一緒に大きな大会の本戦に出場できる。どうせなら兄弟二人一緒に出場させたい。なぜなら、その大会は花の都大東京で行われるからだ…。
会場に行きますと、いつもより厳かな雰囲気が…。お盆に実家に帰る予定の妻までレモンの試合が気になり会場へ。顎尻おやじの妹も一緒。
それがレモンの緊張を生んだのか…。
ハウルはいつもならトイレに何度も行って、お通夜の参列者の様な顔をしているのに試合がないから上機嫌。レモンのサポートも上機嫌でこなしている。やはり
気楽
らしい。
レモンは一発勝負の決勝戦。若干というか、結構緊張気味。最近の試合の中では1番緊張気味かも…。やはり、
はじめての大きな大会への出場権獲得。
それに伴い、ハウルと共に、東京で試合が出来る
と二つのプレッシャーに押しつぶされそうになって、いざ
対決
試合が始まると、緊張気味か若干腰が高く、蹴りに重みがない。更に得意の膝蹴りがでずに相手の思いパンチに押される。贔屓目に見ても
押されている
のが分かる。しかし、そのままズルズルと展開が変わらず、試合終了。
レモンの判定負け。
で終わった。全て終わった。
レモンは泣き崩れた。母親に支えられながら、泣いた。
前日、母親に、
「明日、応援に行けないけど大丈夫??」
と声をかけられたレモンは、妻に
「必ず勝つから…。」
と言い放ったという。其の為か、いつもより大粒の涙…。顎尻おやじもハウルも妻も、妹も皆んな声を上げれず、レモンの涙を受け止めるのみ。
しばらく沈黙…。
そして、顎尻おやじが
「また、明日、明日。」
「明日も試合や。悔しさは忘れたらアカンけど、シャアない。明日仇を討とう…。」
と声を掛けて会場を後にした。ほろ苦い試合だった。そして妻は一人実家へ。
そう、明日も二人揃って試合である。涙涙しているだけでは勝てない…。
つづく…。
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