デカイ、デカすぎる。これで中学生って反則もの…。ハウルの試練と復帰第一戦のレモン。
今日は、舞洲アリーナで日本武道振興会主催の全日本ジャパンカップに出場してきた参戦記を。
この大会は、ハウルとレモンが通わせていただいている空手道場が行う空手大会でよく使われる会場であることから、馴染みが深い。
ハウル
は先週の劇的な
一本勝ち
を全日本級の相手に出せるか??そしてレモンは
衝撃の一本負けからの復帰戦
と両者好対照のこれまでの経過。そして全日本大会と呼ばれるものや本大会と呼ばれる大会で
初戦を突破
出来るかが課題だ。
そんな中、試合前日、妻と買い物に、とある商業施設に行くと、その商業施設のステージの様なところで大勢が集まり空手のパフォーマンスをしているではないか??すぐに、
ピン!!
と来た顎尻おやじは、明日ハウルと一回戦戦う道場主催のパフォーマンスではないかと思い、ハウルの対戦相手を探しに行った。
後で聞くとハウルも個人的に調べていた様で、同じ卓球部に一回戦戦う相手と同じ道場の後輩がいるので情報を得ていたらしい。顎尻おやじもチョット知っておきたいと思い、相手選手の名前を知っていたことからパフォーマンスが終わり退場してくる子供達の帯を見ていた。
まるで参加者の親の様に見えたかもしれないが…
実はスパイだったのです。
スパイファミリー
そして帯を見ていると試合の対戦表にあった名前のお子さん??を見つけたのだ。
なぜ??を付けたのか??それは決してお子さんとは言い難い、中学生とは見えない体格であった。少し離れたところから見た顎尻おやじが観察するに、
身長、177、8センチ、約、体重0.1トン(100キロ級)
とお見受けしたのだ。
これは、デカイ。
あれで中学か??ハウルでも反則気味の体格やのに…。
あれは規格外や…。
と正直思い妻に
「あの子、デカイなぁ…。」
「ハウルと明日、一回戦で戦う相手やで」
と言うと妻も
「え!!」
と言ったきり何も言わない…。
ひょっとしたらスパイ行為に呆れてたのかもしれない…。決してストーカー行為ではない。たまたま商業施設に入ったら、ハウルと戦う相手選手の道場がパフォーマンスをしていて詳しく見ていたら相手選手が居てただけ…。たまたま…。しかし…。それにしても
デカイ
所謂
柔道家タイプ。
いや正しくは、
フルコンタクトタイプ
のなのだ…。それも
既に完成系
なのである…。
皆が羨ましいと思うほどの体型。今までハウルが対戦したことがある選手で
1、2位
を争うほど。この相手にたとえ勝利しても次の試合はシード選手で以前戦ったことのある、
巨人の選手!!(ウチの家では熊の様だったと話している。決して馬鹿にしている訳ではない。ハウルも羨んでたし、目指しているところ。)
これは、えらいトーナメントに組み込まれたなぁ…。
と思いながら商業施設を後にした。
そして、卓球クラブから帰宅したハウルにスパイ活動の報告をするが、顎尻おやじが見たまま本当の感想を言うと極端に
ビビる
ので、
「体は大きくて、優しそうな子やったよ!!」
「ちびっこの面倒を見て良い感じの子」
と一見して弱そうに聞こえないかなぁ…と思いながら話すとハウルが
「その子と同じ道場の卓球の後輩が居てるんやけど…。」
「どうやらデカくて強いらしい…。上段も上手いらしい…。」
と自らのスパイ活動を報告するのだ。流石
スパイファミリー
だ。
そして心の中で顎尻おやじは、その相手選手は過去に優勝経験もありハウルが憧れる強い選手にも勝っている事実を知っていたのだが、これ以上情報を入れるとハウルの中で相手選手が
ゴジラ
に化けるので発言を控えた。そしてハウルとのやりとりは続き…。ハウルが
「もし一回戦、俺が勝ったとしても2回戦はシードのデカイ熊??やろ??」(表現が悪くて申し訳ありません。)
「あいつ、あれから会ってないけどデカくなってないやろうなぁ…。」
と心配そうに言うので顎尻おやじが、
「あいつは、あれ以上伸びないタイプやろう。」
「あの時でも相当な体つきだった」(多分、身長、178センチ前後、体重80キロ後半)
「あれで完成系や。」
「お前の方がデカくなっているよ!!」
と、チョットでも不安をなくす様に努めたのだ…。
それに、妻がボソッと
「レモン、試合大丈夫だよね…。」
「もう、あんなこと起きないよね??…。」
「レモンも試合怖くないのかなぁ??…。」
「私は何か怖い…。」
と不安を口にした。
少し弱気になってしまっている妻。当然ではあるが、顎尻おやじもそれに対して明確な回答は持っていない。レモンが試合に出るのを辞めると口にすれば当然出場は辞退する積りである。でもレモンは試合を楽しみにしているので止めることも出来ないし、例えば
「この前の試合であんな事があって、怖くない??」
と聞くことも出来ない…。増してや母親の不安を聞かせることも出来ない…。
ただ、
頑張れる様見守るだけなのだ…。
そして試合当日!!試合が開会式終了後、早々にあるハウルは
アリーナで早めのアップ
を行った。その際、たまたま対戦相手がハウルの後ろで道場の先輩か誰かに導かれアップをしていた。それを見た顎尻おやじは顎で相手選手を指し(ミット持ってたのでね…。)
「あの子やでお前の相手…。」
と言うとハウルと妻が
「そやなぁ、あの子やなぁ。あれデカくない??」
と言って、ハウルが
「あれ、80キロ後半は遥かに超えてるやろう??」
と言う。そこで気づかれてはならんと思い、
「せやけど技術はお前が上や!!」
と、なんの根拠もない話をして、体重や体格とは全く違う話に持っていく。そしてレモンのアップも合わせて行うが脳震盪のショックはなさそうに感じるぐらいに、
ええ動きをしている。
しかし顎尻おやじの目はハウルの一回戦の相手選手を
ロックオン
している。それに気付いたのか、ハウルが
「いつもなら俺が相手選手見るのに、今日はオヤジがジロジロ見てるやないかぁ」
と言う。
それは確かに…。
その後、ハウルとレモンは道着に着替えて
開会式
へ。
実は本日ハウルはメインコートにて試合。中央に配置され、1番大きなコートで一つだけ壇上となっているコートで試合。実はハウルは初めてだ。良い様に考えると、こんな目立つところで試合をさせてもらえるなんて幸せだ!!と思う人も居るかもしれないが、ハウルは…。
そんな事を思いながらCコートを見ていると何も気にしてないレモンが飄々と立っている。変わってメインコートを見ていると一番端にデカイ
ハウルが立っているが、その真後ろにこれまたデカすぎる対戦相手
が並んで立っているではないか…。それに、その二人以外に明らかにデカイ選手が見てとれた。メインコートにはハウルの年代、階級以外に高校生も居るのだが、その3人が
山
の字を形成しているかの様に聳え立っているのだ。後にハウルの話によると、その壇上でもドラマがあったらしい…。
その1番背の高い選手がシードの選手
で以前戦ったことのある選手で。何故か我が家では
熊の様にデカイ選手
と以前の対戦から呼んでいるのであるが、そのデカイデカイ選手に中学校3年生の男子選手が自ら声をかけ、
「君、何年生??身長、体重は??」
と矢継ぎ早に開会式で並んでる時に聞いたらしいのです。そしたら、その
熊の様にデカイ選手
が
「俺、中2!!身長185センチ、体重100キロです。」
と速攻答えたらしいのです。
その回答を聞いた中学3年生男子は凄く!!驚いて自分の並ぶ位置に並び直したそうです。そしてそれを側で聞いていたハウルは腰が抜けそうになったそうです。そして開会式が行われている間、ずっと顎尻おやじの言葉を思い出して
嘘つき…。
と思っていた様です。なぜなら
熊の様にデカイ選手
は、「あれ以上成長してないだろう??」との顎尻おやじのコメント予想を思い出して、一人怒っていたそうです。
もし後ろのデカイ選手に勝っても、巨大化した熊のような選手と戦わないとあかんなんて…。
とブツブツ呟いていたそうです。そして2階の観覧席に戻ってきたハウルとレモン。ハウルが開口一番
「あいつ、デカなってたやんけ…。」
と顎尻おやじを攻め立てたのです。いやはやどうなることやら…。
それでは、長くなったので続きは次で。また…。つづく。
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