宝の島、友ヶ島!!ハックルベリーの大冒険!!
もう、40年ぐらい前の話になりますかね、中学校を卒業するする際に、卒業旅行に行く計画を当時、仲の良かった、
松村くん
と
前野くん
と行くことにした。
彼らはどちらも家が近く、貧乏長屋に住んでいた顎尻おやじにとっては、かけがえのない親友だった。松村くんとは高校まで一緒で、大人になってからも良き関係でいる。その親友と卒業旅行にどこへ行くか?と前野くんの家で相談していたら、前野くんがお父さんとキャンプによく行っている話になり、キャンプ道具があるから三人でキャンプに行こうとなった。
今みたいに、ネットなどもないから、本で調べてね、和歌山の
友ヶ島(今はここで鯛釣りを楽しんでいるが…。)
に行くことにした。当然、顎尻おやじは初めて。今考えると中学3年生の真夏の卒業旅行で
友ヶ島にキャンプ
と言うのは最先端を行っていたのではないかと思えるぐらいの
ナイスセンス!!
今は、友ヶ島もアニメの
ラピュタ??
かな、ジブリ系のアニメに描かれている場所に似ているといって流行っているようであるが、当時はそれほど流行ってなかったような…。今も、戦争の面影を残す場所で、自然豊かな島であることには変わりない。
そんなところに、車もなく、キャンプ用品を手荷物でそれぞれが持って、南海電車に乗って和歌山へ。そして
加太港
から
友ヶ島へ
遊覧船?
かな、船で渡った。
今、考えると、子供達ではとても危険なことも多かったが大冒険であった。
当時は、本当に大自然でね、確か、鹿などがいたように覚えている。
島におりて、何も分からないまま海岸沿い近くに前野くん指示のもとテントを張ったり、飯盒の用意をしたりした。夜ご飯はバーベキュー!!その用意に結構時間を取ってしまい泳いだりしたのか余り覚えていない。でも
何をしても、何を話しても、何を想像しても楽しかった。
そして、海岸沿いのテント近くで火を起こしてバーベキューをする前に、何故か花火をした…。イメージでは食事をした後、
花火
をする感じであるが、何故か花火を先にした。これも前野くんが持ってきた物だが、去年の花火の残りを持って来ているので、結構湿った花火が多く、火がつかなかったりして思ったほど花火で遊べなかった。そんな花火の中で
ドラゴン(多分そうだったと思う、知らんけど…。)
とい言う花火を楽しみにしていたが、やはり湿っていて出来ず、腹を立てた前野くんが
「こんな火がつかない花火、炭にしてやる??」
と今考えると良く分からない事を言い出して、これから行われるBBQ(当時はこんな表記は無かったかな)の火元に炭と一緒に置いておいた。
そして、BBQでたんまりと焼肉を腹に入れ、お焦げのついた飯盒の飯をかっ喰らった。
メチャクチャ美味かったように記憶している。そして、事件が起こった…。
当時、あまり良いランタンでなかった為、明るさが足りなかったのか、どれが良く焼けている肉か分からず、三人がたまたま焼けている肉はどれか覗き込んだ瞬間!!刹那
BBQのアミが吹っ飛んだ
のだ。
ボーン
と言う音と共に、炭やら、灰やら、肉やら、ピーマンやら、ありとあらゆるBBQ食材と道具が空を舞った…。そして、アミも。
僕らは体中、
灰と焼肉のタレ(それぞれが手に持っていたもの)まみれ
になった。三人は腰が抜けるほどビックリして、その場に仰向けに倒れ込んだのだ…。そう、
前野くんが置いた湿った花火、ドラゴン🐉
が怒ったのだ…。
こんなところに俺を置きやがって…。
花火の力、見せてやる!!
とドラゴンが言ったかどうかは知らないが、たぶん炭の熱が、ドラゴンに引火して
爆発
したのであろう。今考えると
恐ろしい、恐ろしい
体験。それでも、それでも三人は
大笑い
していた。多分、
ハックルベリーの冒険のような感じで
あること全てを楽しんでいたのだ。何もかも起こることが楽しくて、楽しくて仕方がなかった。ちなみに危険なことはこの後、何度か体験することになる。
花火の爆発付きBBQ大会
も終わりテントの中で三人でトランプをしたり、馬鹿話をしたりして楽しい時を過ごしていた。どうだろう
時間なんてあるのか??
って感じで、全く気にもせず夜が深まっていった…。
松村くん
が、
「テントの中は、暑すぎる。汗がひたたり落ちる。」
「俺の背中見てみ!!」
「汗がタップリと首から下に伝って落ちて行っているから…。」
と言うので、どれどれと前野くんと少年顎尻おやじが松村くんの背中あたりを覗くと
わぁー
と前野くんと少年顎尻おやじは叫んで、二人してテント外に脱出した。松村くんは、
また、花火でも爆発
したと思ったのか、テント内で
「なんや、なんや」
と一人言って騒いでいた。そこで、キャンプ経験者の前野くんが松村くんに
「動くな!!」
とまるで
西部警察の大門君(みんな、知らんか??)
ばりに叫んだ。実は我々二人が見たのは、
大きな汗の塊
ではなく、
体長20センチオーバーはあろうか、大きな大きな
ムカデ
であった。正直、あんなデカいムカデを見たのは初めて。それも松村くんの首筋から背中にかけて這っていたのである…。正直、ドラゴンの爆発もそうであったが
心臓が止まりそう
になったのだ。そんな中、前野くんの指示通り、全く動かなかった松村くんは銅像のようにしばらく生気をけしていると
ムカデくん(君はいらんやろ)
はテントの床まで降りて松村くんの体から離れたので、三人でBBQの時に使ったお箸で
ムカデやろう!!
を掴んで放り投げた!!我々三人の
勝利の瞬間
である。そんな深夜を笑いと恐怖で過ごした三人は、テントの中で熟睡いや、
爆睡
したのであるが、恐怖はこれからだった。朝、何時か覚えてもいないが、少年顎尻おやじが目が覚めると何故か、
波の音が
耳元で聞こえる。眠いなぁ…、と思いながらも目を擦りテントの外に出たら、なんと
テント前に脱いであった
靴や、スリッパなどが波にさらわれるかのように、
プカプカ
と海に浮いていたのである。なんと満ち潮で
海面がテントを飲み込む手前
であったのだ…。寝ぼけてたのが覚醒し、
やばいぞ!!
と叫んだ少年顎尻おやじは二人を叩き起こして、必死でテントや手荷物、BBQセットに飯盒炊爨等を島の奥へと運んだのである。もうちょっと起きるのが遅ければ
テントごと我々三人も海に攫われる
ところだったと想像すると
ゾッ
としたのを覚えている。その時、初めてテントを建てるポジションも全くなってなかったことが分かった。しかしね、こんな怖いこと、アホなことが、たくさん起こったんやけどね、こんな体験を経験を
ハウルやレモン
にもして欲しいと願う。何故なら、もうすぐ40年にもなろうとしている過去のことを克明に覚えているし、
良き想い出
と懐かしむことも出来る。そして当時は、三人で家に帰ったら多分、
ドラえもんの映画のように
三人とも少し逞しくなって帰ったのではないかと思っている…。
ハウル、レモン、若いうちに色々と冒険しろよ!!楽しいよ!!
真夏のキャンプ、ええで…。(真冬やけどね…。)
それでは、また。つづく…。
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