Germany(ジャーマニー)をゲーマニーと読む我が子はアホか??
先日、極真中村道場主催、国際親善空手道選手権大会が開催され、ウチのハウル、レモンも出場させてもらった。対戦表を見ると、レモンは一回戦シード、ハウルはなんと、
外国人の名前が対戦表に書かれてあった。
それを見つけた顎尻おやじは、
「ハウル、対戦表出たでぇ〜、外国の方と戦うみたいやでぇー」
と意地悪げに言うと、案の定に、宍戸錠(みんな、知らんか)
2週間便秘で苦しんでるような顔して、
「外国人とやるのかぁ…。」
と蚊の鳴くような声で絞り出す…。そのくせ、一緒にでる友達は誰と戦うかスグに確認しよる。すると
「○○君も外国人と戦うで、ゲーマニィーという国から来るらしい」
と大きな声で言いよる。何か、友達も俺と一緒で
怪物
と戦うんだと思えることが嬉しいような、姑息感がある。ハウルの中では
外国人🟰怪物
と言う構図が完全に出来上がっている。それに妻が
「ゲーマニィーってどこの国???」
とハウルに向けると
「え、ゲーマニィーやん??もしかしてゲーマニィーって読むんと違うの??」
といつものちょっと不安そうな顔になって…、先ほどよりテンション低く声も小さめに言った。そして、顎尻おやじが対戦表を確認すると
Germany(ジャーマニー)
と書いてある。
「ハウル、これ、ジャーマニーって書いてある。ドイツや」
て言うと、
「そうなん、ゲーマニィーと違うの???」
と半笑いで言うハウル。もうこの時点で
勝負あったか…。
そして試合当日、朝の受付、開会式から試合までが数時間間が空いているので、会場で待っていても、ウチの二人には緊張感が増すばかりで、余り良いことがないので、会場を出てランチに行ったりして気を紛らわす。
そんな涙ぐましい努力をして、試合会場に戻ると、ハウルがいつも以上に空手選手のケツ(お下品な言葉で申し訳ございません…。心の中を忠実に表現させて頂いております、ハイ)(知らんけど…。)を見回っている。ハウルにとっては空手の試合会場ではルーティーンのような行動である。
なぜ、そんな行動をとるか…。
空手の試合では自分のゼッケンを背中若しくは、上位の下の部分、所謂、お尻の部分を被せる部分に
ゼッケン
を貼る。背中に貼ると道着のままでアップをすると汗でゼッケンが取れたりするので、結構、お尻の位置にある上位の下部分に貼る子が多い。ウチも指示がなければそのパターンなのですが、ハウルは自分の対戦相手がどの
怪物
か知りたいので、確認作業に追われるのです。その為、対戦表で対戦相手のゼッケン番号を覚えて、
会場中
対戦相手の番号を探し回るのです。だから人のケツばかり見てます。特に体格的にデカイ子を狙って。今回は特に入念に
外国人のケツばかり
追いかけてます。しかし、
「見つからん…。」
と、ちょっと焦った顔で呟くのです。
「もう、諦めろ、それだけ他人のケツばかり見てたら変態と間違われるぞ」
と言って諦めさせるのです。そしてその後…。
アホな顎尻おやじは、出来の悪い息子に変わり
外国人のケツを見回るのです。(完全に親バカ)
しかし、
見つからん
のです。
そして、ハウルに何で今日はそこまで入念に外国人のケツ(いや、お尻)を確認しているのか聞いたところ、ハウルが開会式での一コマを説明する。
「あのな開会式で、○○君の対戦相手、メチャクチャやばそうな黒人ファイターやと分かってん。」
「それを⭕️⭕️君が見つけて、○○君にな、「お前終わったなぁ…」って言ってん。」
「俺も○○君に、「もう判定なんて気にするな!!生きて帰ることを第一優先!!」
と声をかけた、やりとりがあったと言うのです。だから自分も
どえらい怪物との対戦
かもしれんから、どうしても確認したいと言う…。(三人で開会式なにやっとんねん??)
しかし、何度会場内をグルグル回っても見つかりませんでしたが、その甲斐あって、もし一回戦を勝てばハウルが対戦するであろう、相手が判明したのです。でも
謎の外国人
は不明のまま試合開始数試合前となったのです。依然とハウルはキョロキョロ。
「デンっと構えとけ」
と言っても、
キョロキョロ
何でやねんて…。って思うが仕方がない。そんな状況で試合場で待機しているハウルが急に
はしゃぎだした
なんなら、スキップするぐらい。こちらにピースサインする振りまである程。
どないしたんやろうって
って夫婦で思ってたら、なんとなんと、
外国人の相手選手、棄権
らしい。どうやら日本に来てないようだ。
嬉しさと恐怖から逃れられた…
喜びで、
歓喜の舞
を踊っているらしい。しかし、しかしである。そんなバカ騒ぎを見逃すわけがない人が居たのだ…。
前回準優勝者で、終始体を温め、虎視眈々とハウルの首
を狙っている選手、そうハウルが次に戦う選手が、ずっとハウルの馬鹿騒ぎを見ていたのである。
正直、ここで勝負あった感がある。
ハウルの2回戦。ハウルの得意なタイプの選手。それに前回、同じ道場の友人がその選手にコテンパンにやられているので、その友人のお母さんに
○○君の仇を討つわ
と戦前言っていたのであるが…。試合開始早々、金的やら顔面への反則攻撃にリズムを崩されるも、ハウルの割には動けている…。能力の3割ほどであるが…。それでも
イケるかも??
って思った瞬間、ハウルの必勝パターンが決まり、相手選手がぐらつく場面があったが、審判が技ありを取らず。ハウルも決めポーズがない。そのまま試合が流れてしまった。惜しい…。悔やまれる…。こんな時に限って審判も外国人…。正直、あれが技ありでないなら…、と思えるほど決まっていたが…。
覆水盆に返らず、親不孝盆に帰らず
である。その後、ハウルが押す展開で試合が続くも、前回準優勝者の維持の盛り返しがあり、
下からオヤジ
が
「下から、下から」
といつも通りに叫ぶも聞こえず…。判定は?
相手選手に旗が上がってしまった。
惜しい、本当に惜しい試合であったが、負けは、負け。ハウル本人も本当に悔しそうだったが…。けれども、同じ道場の友達が必死になって応援してくれた声が試合を録画した映像から聴けるし、次に繋がる試合となるだろうとは思う。
けど、けどである。
やはり、外国人選手と戦うという恐怖から逃れモチベーションが下がった漢と、側や相手が勝ち上がってくるのを沸々と満を持して待つ選手とでは、結果は初めから分かっていたことかも知れない。その辺りをよく考えて、今後に活かしてほしいものである…。
ハウル、はしゃぐなよ
と顎尻おやじは言いたい…。
それでは、長くなったので、これまで。
それでは、また…、つづく…。
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