とある団体の空手イベントに参加させて頂いた、完全アウェーの中、そこで見聞きしたものは…。
先日、とある団体の空手イベントに急遽参加させていただいた。
前日に申し込むと言うギリギリの参加。
他流派もOKです‼️とあったが当日会場に行くと9割5分、そこの道場の各支部の少年達が集まっていた。
顎尻おやじは、こうゆう雰囲気が嫌いではない…。
完全アウェー感があるのだが会場奥深くに入り陣取る。
そのイベントにはハウルを連れて行った…。
これまでにハウルも他流派の試合に多数参戦してきたこともあり、こう言った雰囲気でも気後れする事がなくなってきた。
良い事だ。
将来社会人になって全く知らないところに行って、物を売ったり商談したりすることがあるはずだ。そういった時にも、この様な経験が生きる…。
そんなイベントで2時間半ほどハウルと楽しく過ごさせて頂いたのだが、そのイベントの終盤、主催者から挨拶があった…。
会場には100人程の子供達とその親御さんが会場を埋め尽くしていた。
そんな中での挨拶…。
私が心を打たれたのでブログに記したいと思ったのだ。
当然、録音などしてないから記録を呼び起こして大体の文言を記させていただく。
それが、この様な挨拶…。
「今日、この様なイベントを始めて企画したのは理由があります。」
「それは現状、うちの団体は弱いからです。」
「全日本級の大会で勝てる選手が残念ながら居ません。」
「子供達は強いですよ。でもそこまで。」
「昔は強かったのに現状、他の団体に誇れる選手が、勝てる選手がいない」
「この現状が、私は辛いし強い選手を育てたいのです。」
「その気持ちは今日一緒に参加している別支部の〇〇先生も共有している」
「そして頑張って行こうと二人でよく話している。」
「今日、〇〇会館の〇〇先生や、元〇〇会館で現在〇〇で活躍している〇〇選手にも来てもらった。」
「それは私が現役の時から感じていたが今も、〇〇会館が強いからだ…。」
「はっきり言って〇〇〇会より、〇〇会館の方が強いし技術も高い。」
「今もそう思っている。」
「ただ、それを羨ましいとも思うが、悔しい。本当に悔しい。」
「〇〇会館に勝てる様な、他の団体に誇れる様な強さを持った選手を育てたい…。」
「その為には今、ここに来ている小学校5、6年生ぐらいの子供さんから考えていってもらいたい。」
「後数年経てば、その子達も一般の部で戦うことも出来る。」
「確かに少年部の子供達は強い子もいる。」
「それでも、この場に色々なジュニアの全日本の大会を取ったよって言える子、居てる?」
「居てないはずや‼️」
「だから、こんな機会をドンドン増やすから強くなってほしい。将来の事を考えて成長し強くなって欲しい。」
「その為にわざわざ、今日、〇〇先生や〇〇選手に来てもらった。」
「少しでも技術を学んで欲しいからだ…。」
「もし今後、本当に強くなりたいなら〇〇選手だって来てもらう。本当に学んでくれるなら…」
「だから、今後もこの様なイベント用意するから積極的に参加してもらいたいし、真剣に稽古に打ち込んで貰いたい」
と挨拶したのだ。
少ないとは言え、他流派もいる中での挨拶である…。
顎尻おやじは感動した…。
少なくとも色々な空手の大会やイベント等に参加参戦させて頂いているが、今までで1番の挨拶であったと思う。
まだまだお若いのに頭が下がった。
そして十分、パッションが感じられた…。いやパッションという表現の方が軽く感じられるので日本語に言い換える
情熱
が感じられたのだ。
現状に満足して大海を知ろうともしない井の中の蛙が多い中、現状を鋭く分析し、自らの団体の弱さをあえて認めてかつ、向上しようとする気持ちが、その言葉の節々に現れていたのだ。
この先生に育てられる子供達は、若い選手達はどうなって行くのだろうか…。
そして、この様な先生がいる、この団体は必ず復権するのではないかと強く思えた。
それは1年や2年では成し得るものではないが楽しみにしたい…。
その昔、この団体はフルコンタクト空手界の一時代を築いていたのは間違いないのだから…。
本当に素晴らしいイベントであった…。
ハウルも今までで一番勉強になったとも言っていた…。
顎尻おやじは、この挨拶を聞けただけでとても満足であった…。
そして少しでも見習って欲しい…
自らの弱さを認める強さを…。
それでは、また… つづく。
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